SORD PIPS

勤めていたおもちゃ会社では輸出入を担当していたのですが、入出荷や在庫管理を担当していた他部門の先輩に教えてもらったのがSORD PIPSです。村田先輩、お元気でしょうか?

コンピューターはソフトウェアがないと何もできません。当時のパソコンにはソフトウェアはOSも含め何も入っておらず、具体的に利用するには、高額なパッケージソフトを購入する、専門のプログラマーに開発依頼をする、あるいは自分でプログラミングする他ありませんでした。

ところがPIPSはソフトウェアとハードウェアが合体したもので、社名のソードもSoftwareとHardwareの合成に由来しています。そのソフトウェアは表計算とデータベースが一緒になったようなもので、今で言えば、Microsoft ExcelやAccessを使いやすくしたような感じ、あるいはFile Makerに近いかもしれません。

自分にパソコンの便利さ面白さを教えてくれたのはこのPIPSです。自分の与えられた仕事で数値化できるものは全てPIPSで管理していました。

その後のマーケティングが上手く入っていれば、マイクロソフトにも並ぶ日本の誇るIT企業になっていたのではないか、とも思われるのですが、ソード社は経営不振に陥り東芝に吸収され、今その名前もなくなってしまいました。