NEC PC9800シリーズ

8ビットのPC-8800の後継機としてリリースされた16ビットパソコンで、その後、大きく進化を遂げながらも、デスクトップ機、ノートパソコンともども、PC9821シリーズを含め、ずっと同じ型番のシリーズ名で20年近く販売されつづけています。

特に漢字ROMという内蔵ハードウェアで日本語を高速処理するシステムが高く評価され、後年PC/AT互換機が普及し始めるまで、国内ではPC9800はパソコンの代名詞となる程に市場を独占していました。

ワープロや表計算などの業務用ソフトの他、ゲームソフトなどもたくさんリリースされ、仕事で、遊びで、広範に利用されていましたが、筆者自身は個人で購入したことはなく、業務用でいくらか利用した経験がある程度です。

それ以上にシリーズ晩年に自ら販売を手がけていた一体型のテレビパソコン、PC98 Canbeが懐かしく思い出されます。Windows95のPC98にかつてのキューハチの面影は既にないものの、完成度の高いパソコンでした。

その寡占状態が崩れたことにより、パソコンがより普及したとはいえ、長年日本のパソコン市場を牽引してきたPC-9800シリーズの功績は大きかったと認めざるを得ません。