スマホ
2011年年末商戦の中心はスマホだそうで、大型家電店では、これまでの大型液晶テレビとかが隅っこに追いやられ、スマホ売場が大きく拡大されています。実際のところ、予想を上回る売れ行きでもあるようで、電車の中などでも、印象としては、携帯電話全体の既に50%程度近いシェアになっているのではと感じます。
スマホはパソコンです
スマホを販売しているのが、携帯電話通信会社なので、電話が発展したのがスマホ、と思われがちですが、スマホは基本的に電話機能を持つパソコンです。通話機能が主ではなくて、情報処理の機械であり、通話機能はいわばおまけであって、メールやゲームができて、ホームページも見れる、ではなくて、多様な情報処理ができて、そのひとつに電話の機能があるのです。
なので、通話するにも操作方法が従来の携帯電話とは全く異なります。従来の携帯電話には10キーがハードウェアとして搭載されていて、これは固定電話のプッシュホンや、かつてのダイヤル式電話の操作と基本的に同じで、電話をかけるには、電源を入れる、あるいは受話器を上げる、相手先の電話番号を指定するという2段階の操作で済みます。
ところがスマホでは、電源をオンの状態にして、電話機能をまず選択し、ソフトウェアキーボードを表示し、通話先の電話番号を入力するという4段階もの操作が必要になります。
通話と並ぶ主機能になっているメール、文字の入力は10キーに代わって、各スマホにインストールされている文字入力ソフトを操作することになりますが、各文字入力ソフトに共通なのがフリップ入力という操作方法です。キーを選んで押すだけでなく、キーを上下左右にスライドさせることで、多くの種類の文字がより素早く入力できるようになっています。
従来の携帯電話では、「お」の文字を入力するには、「あ」のキーを5回押すようになっていましたが、フリップ入力では「あ」を下方向にフリップ(さっとスライドさせる)だけです。よくスマホを買ったばかりの人が、スマホの画面で同じ文字キーを何度もタップしているのを見かけます。よほど教えてあげようか、と思うのですが、我慢しています。
スマホとガラケーの基本的な違い
スマホでは、通話やメールはその機能のごく一部であって、ウェブブラウザを利用してのデスクトップパソコンと変わらないウェブサイトの検索や閲覧、音楽データの保存/管理/再生、GPSによる位置情報の取得と地図ソフトの連動によるカーナビ並のナビゲーション、カメラ機能と組み合わせた写真や動画の撮影/管理/閲覧、さまざまなゲーム、等々実にさまざまな機能が備えられ、かつ、容易に機能を拡張することができます。
従来の携帯電話ではでも通話とメール以外にも、写真や動画撮影、ウェブサイトの閲覧やゲーム、さらにはワンセグによるテレビの視聴、金融決済機能まで様々な機能が搭載され、またi-mode等でソフトウエアを追加することも可能です。しかしながらこれらの通話とメール以外の機能は高付加価値機種用の機能として提供され普及してきたものであり、日本国内だけで特殊に発展し、殆どの場合、日本国外では携帯電話が通話とメール以外に利用されることはありませんでした。ガラパゴス島のように他から隔絶され動植物が特殊な進化をしたことに由来し、日本の携帯電話がガラケーと呼ばれる所以です。
スマホ=パソコン、ガラケー=電話器という理解でいいかも。
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