HP Jordana 690
昔これ持ってたました。2001年頃に購入したPDAです。ポケットPCとも呼ばれていたタイプのPDAでHITACHI SH-3という133MHzのCPU、32MBのRAM、24MBのROMを搭載、6.5インチのSTN液晶、OSはWindowsCE 3.0です。10万円以上したはずです。
画面はタッチパネルになっていていました。タッチパネルといってもフリックとかピンチアウトとか、もちろんそんな機能はなくて、付属のスタイラスペンで選択するだけです。
モデムも内蔵されていて、電話線のモジュラージャックを差し込んででインターネットを利用することができました。
赤外線ポートがあって、赤外線ポートを持つPCを母艦としてデータを同期させることもできました。WindowsCE版の簡易タイプのExcelとWordが入っていて、母艦のデータと同期させられる訳です。
今見ると10年以上前の製品とは思えないスペック、ほぼイマドキのタブレットと基本的には同じコンセプトです。
当時、PDAとしてはシャープのザウルスが一番人気だったはずですが、Windowsベースで母艦との親和性でこれを選んだと記憶します。
その他に、ポケットPC型よりひとまわり大きいハンドヘルド型では、NECのモバイルギア、携帯電話と接続できるNTTドコモのシグマリオン、カシオ計算機のカシオペア、手のひらサイズのパーム型では、Palm社のPalmOSを搭載した一連のPalmデバイス、ソニーのクリエ、なんてのもありました。
PDAで何ができたかというと、
- ExcelやWordの文書の確認:画面やキーボードの小ささで新規作成はちとつらい。
- ネットサーフィン:ちょっと死語ですが、ここでは適切な表現という感じがします。ただやはり画面が小さい、特にJordanaは縦方向がかなり短いので、かなり見づらかったです。
- 予定表・カレンダー:手帳に書いた方がはるかに便利でした。
- メモ帳:これもそんなに使って記憶がない。
- 電卓:500円くらいで売ってる電卓の方がキーが大きくて使いやすい。
- 辞書:アプリは別売だったかも。
- ToDo:少しは書き込んだけど、すぐ飽きた。
どこで使っていたのか、というと通勤途中や喫茶店、お取引先とかでは殆ど使った記憶がありません。ネットが繋がらないからです。結局自分の事務所でした。無線LAN(WiFi)が普及しだすのはもうちょっと後の話しです。
Google等のロボット検索サービスが普及する前、ディレクトリ型検索サービスが全盛の頃のこと、Yahoo!やExciteの画面だけはよく見ていたのを思い出します。
といった感じで、自分はあまり活用できませんでした。
しかしながら、これらの今はなきPDAたちが、今のスマホやタブレットの爆発的な普及の技術的、コンセプトづくり、サービス開発の礎として多大の貢献をしたことは間違いないです。
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