プリンター

去年暮、いざ年賀状を作ろうという時にプリンターが壊れて以来、プリンター無しで過ごして来ました。結論から言うと、全然不便はないです。

印刷を必要とするようなことは多くなく、請求書や見積書等、数枚のモノクロ印刷の場合は、USBメモリにPDFで出力してコンビニで印刷しています。

近所に複数のローソンがあり、店舗によってプリンターの機種も印刷価格も違いますがA4モノクロ1枚10円あるいは20円です。トナー切れになっていることも少なくなく、機械のメンテや管理も店舗にバラツキがあるようです。

先日、最寄りの比較的メンテや管理がしっかりしているローソンでPDFを出力したら一部文字化けしていました。ウチに戻って確認したところファイルに問題はなく、セブンイレブンに行ったら問題なく出力できました。

セブンイレブンは近所に1軒しなかないのですが、ここはメンテもしっかりしています。価格も1枚10円です。メディアだけでなくネットプリントというのもあって、予め送信しておいてそれを店頭で出力するというサービスもありますが、こっちは20円。サーバーにアップするのもUSBメモリに移すのも手間は一緒なので、USBのPDFプリントで十分です。

ローソンの文字化けの件、こういうクレームとかするのはあまり好きじゃないのですが、最寄り店のプリンタが使えないと不便なので、一応ホームページのお問合せで状況の説明をしておきました。半日もしないうちに丁寧な回答がありました。さすがです。次回行ったとき直っているかどうか、ちょっと不安で楽しみです。


プレゼンの資料とか大量のカラーコピーが必要な場合は、ちょっと遠いのですが、出力センターに行きます。以前はよくKinko'sを利用していたのですが、安い店を見つけました。A4カラーコピーで1枚35円です。探せばもっと安い店があるかも知れませんが、10ページの企画書5部で1750円、安くないですね。

一般に、プレゼン資料とか、社内会議向け資料がプリンタ利用のかなりの部分を占めるかと思います。社内会議だとモノクロでしょうが、それでも10ページで50円くらいかかってしまいます。

このプリントアウトしたプレゼン資料や会議資料、プレゼンや会議の前に配布してさっと見られておしまい、という場合が殆どです。ミーティング中はこの資料に沿って説明すると、出席者は下ばかり向いてプレゼンターの方を見てもらえなくなり、また話しているところと資料の見られているページがズレることもしばしば。プレゼンや会議が終わって、出席者は資料を持って帰ってはくれますが、もう一度見てもらえるケースは稀です。

まだ自分もなかなか実践できていませんが、紙のプレゼン資料や会議資料は無い方がベターです。

作成した資料をプロジェクタや大型モニタに接続して、一緒に画面を追ってプレゼンテーションする方法が主流になってきました。プレゼンターと参加者が同じ部分を見ることができる優れた方法です。

資料についてはプレゼンや会議終了後にメールに添付する、あるいは共有スペースにアップロードすればOKですよね。紙の資料をお渡しするよりも、もう一度見てもらえるチャンスがぐんと増え、興味を持ってもらえれば検索も容易、さらにセキュリティ上も紙の資料よりはるかに安全です。


インクジェットプリンタは1万も出せば買えてしまいますが、インクがバカ高い。インクカートリッジのインク容量って表示されていないですが、入っているインクは15ml程度のようです。15mlで800円、750mlだと40,000円、高級ワインよりもずっと高いです。

それに4色や5色のカートリッジの内1色のインクがなくなるだけでも使えなくなります。モノクロ印刷するのにマゼンタがないと印刷できないのは腹がたちます。

このインクジェットプリンタの販売方法、もう長年プリンターメーカーが横並びでやってるビジネスモデルですが、どう考えてもナットクできません。

動かなくなっても中も開けられない、殆どブラックボックスになっていてユーザーが修理できないようになっているのも変です。

一方、どんなオフィスにも設置されているレーザープリンター、50万円程の機械をリース契約する場合が殆どですね。5年リース、トナー代、修理代込みで月々1万円程度の支払い、プラス、モノクロ1枚5円、カラー1枚20円といったところでしょうか。

手近にあるのでガンガンコピーして、間違ってコピーして大量の反故を作って、それを処分するためにシュレッダーを設置する、完全に無駄のリサイクルです。

ソフトバンクの社内業務、紙ゼロ宣言、というのがありましたが、正しいとおもいます。やってできなくないはずです。

発信する情報は全てデジタルのみとし、受け取った紙の資料はすべてカメラやスキャナで読み取って保存しておけば、情報管理が格段に便利になるはずです。

最近気付いたのですが、Adobe Acrobat(リーダーじゃなくてCreative Cloudに入っているアプリケーションの方)にOCR機能があるのですが、このOCRの精度の高さにびっくりしました。一般的なゴシックフォントとかであれば、かなりの精度で文字を読み取ってくれます。


ということで、一般家庭や一般の事業所にとってプリンターやコピー機はオワコンといって結論していいと思っています。

プリンタとか印刷関連のビジネス分野で脱「紙」に向かっている企業も少なくないです。

関連するDTPという分野についてはなくならない、というか、逆に新しい可能性があると思います。

自分のお世話になっているスーパーマーケット業界の最主力媒体に「チラシ」があります。新聞の購読率が50%を下回るような状況になってきているものの、各スーパーマーケットとも、ホームページ上でPDFのチラシが毎日配信されています。

商品写真や価格、イベントの案内が、インパクトある表現、見やすいレイアウトで紹介されています。

SEOを考えると、1枚のPDFではなく、商品写真が個々の画像データで、商品名や価格がテキスト情報としてデータベース化されるのが望ましいので、CMSでチラシの内容をデータベースにできないか、と考えたことがあります。しかしながら、チラシにとって、DTPにしかできない、インパクトのある表現、一覧性の高いレイアウトは、現状のHTMLでは表現できないです。このインパクトや一覧性は、データベース化より重要です。

現状でもPDFでチラシを公開することで、拡大縮小もでき、紙のチラシより有利な面もあります。タブレットPCのような、ある程度の大きさのあるタッチスクリーンデバイスでチラシを見るとかなり便利ですよ。

今後SVGとデータベースを関連付けインパクトや一覧性とデータベース化の共存を実現するとか、ウェブ上でのチラシのあり方もまだまだ進化するのではないか、と予測しています。